「ワーキングプアⅢ」は、さすがNHK,と言えるようなドキュメントの力作でした。
労働力を中国や東南アジアに奪われた所謂「先進国」で進むワーキングプアに国がどのような対策をしているのか、という事が細かく描かれ、一方日本の対策は国としてどんどんたちおくれている、という現実が浮き彫りになっていく、非常に怖い現実を見せられていきます。
アメリカでは、州がバイオ企業を誘致し、そこに就職するための人材育成をする学校をつくって雇用をつくりだし、税収をあげていく。
イギリスでは、国がリサイクル企業を援助して、街でブラブラしている若者を働かせることで職業訓練をほどこしていく。
一方日本では、国が地方に「ワーキングプア対策所をつくるように、方法は任せる」と丸投げし、給料10万円の職員が一人で100人の面倒をみながら何とか一割社会復帰(正社員雇用)にこぎつけている、という状況。
まあもちろん上手くいっているところだけではないんでしょうが、ただ市場原理に任せているだけでは、グローバル化していった結果として、ホントに一部の人間以外は就職できずに労働力はみんな中国から持ってくる、みたいな結果になりかねない。そうならないために国がある一定のポリシーを持って国民を守り、多くの人々が労働に喜びを覚える事ができる社会をつくりあげる事が必要なのではないか・・・。
というような内容でした。
民放のドキュメンタリー、ニュース等(ノア中継の前にやってるやつとか)でもこのテーマはいくつか取り上げられているんですが、多くは過剰に悲劇的だったり、ヒステリックに政府を批判したりして最後は「彼らは今日も仕事を求めてさまよっています・・。」とか纏めるものが多いように思います。
けど、この番組は政府、労働者、両方の視点を保ち、残酷な現実を提示すると供に、理想を保つ事を忘れない、NHKの矜持を見たような素晴らしいものでした。さすが!受信料払ってるかいがあった!というものです。
明日は年金問題らしいです。見ないと!